CD「ほっと、な関係」のこと


あまり長くない曲の詰め合わせ、短編集のイメージで自分のCDを作ってみたいとずっと思っていました。観ながら何か触発されてストーリーとはまったく別のことを思い出したり、なんらかの肌触りが残ったりする、そんな映画のような曲集が作れたらいいなと。では、曲紹介です。


■ほっと、な関係
近所に見晴らしのよい公園があります。日曜はカップルや家族連れがお弁当を広げてたりします。一人いるのも悪くはないのですが、そんなとき、何かの感想を語り合える人がいるといいものです。話して楽しい、黙っていても苦にならない、そんなカップルは素敵。


■ワーキングマン
曲が先に出来ましたが、歌詞がなかなか出てこず、口から出任せにワキヌマと口ずさんでいたところをワーキングマンにしてみたら全体の歌詞がさっと出来ました。おのおのが持ち場を頑張り、いいチームワークで仕事ができたら楽しい、仕事が終わったら職場には残らず、さっと帰って自由な時間を楽しみたい。僕はそんな外人タイプ。


■プト
散歩のときなどに、心にふと(プト?)浮かんだことがらを速いボサにのせて羅列してみました。天才ショーン星野がピアノソロを入れてくれました。何回もテイクを頼むと怒り出すので、そこはなだめつつ。最初に弾いてくれたソロが一番良かったのですが、それは録っていませんでした。


■三日坊主
ズンタカズンタカ♪リズムのウクレレによる軽快な曲。幸せはだいたい三日、不幸せはだいたい七日、続きます。残された日々は幸せでも不幸せでもない平凡な日々。ひまつぶしだよ、人生は。


■雨を見ていた人
近くの公園に池があるのですが、ある日散歩していたら、雨が降っているのに、傘をささずにじっと水面を見ている女性がいました。視線の先には亀がいたかもしれませんが、頭の中には別のことが渦巻いていたはず。

■辛子のような人
会社員時代に作った曲。辛子のような人はうまく生かすと、組織に深みがでます。サンドイッチには辛子はかかせないのですが。


■三日月と私と

太陽と違ってずっと見ていられる月。ときどきまぶしすぎて他の星が見えなくなるのは困りますが、興味は尽きない夜の友。月の満ち欠けの仕組みを学習しなおしたりしてます。唯一のインスト曲で、愛用のギブソンJ-50で弾きました。


■違うけど、似てる
ソウルには2012年に初めて行って立て続けに3回行きました。自然が多く、風水的にも気持ちよいソウル。宮の静寂、坂道にいろんな表情があるこの街がとても好きなになりました。地元の韓国人にまざって、中国人や日本人も自由にソウルの空の下にいます。みな顔は似ています。


■ちょちょちょちょちょ
聞いてくれた方のお子さんがすぐに覚えてくれたそうで、うれしいです。


■半分本当
CD制作終盤にこの曲ができて、北側のベランダに寝っ転がって星を眺めて聴いていると自分でも気持ち良くて、アルバムに入れようと思いました、で、当初入れようと思っていた似たようなテイストの曲がカットになりました。全体重を人に預けると重いと思います。半分くらいでいいのではないでしょうか。


■あっけらかん
この曲を聴いて、なんか聴いたことあるこの感じ、と思うことでしょう。音楽の授業かなんかで。小学生のときにみんなで大きな声で合唱した「ともだちの歌」が下敷きになってます。


■灯り
山本潤子さんの2008年コンサートツアーのアンコールで歌っていただいた曲。今は自由で便利ではありますが、昔のほうがいろいろ豊かだったと思います。ろうそくの灯りに照らし出された顔は、みなただろうそくを見つめていました。

 

以上で曲紹介は終わりです。ぜひ聴いてみてくださいね。

また次のを作りたいと思っています。